分かりやすい離婚調停の成立・不成立の条件、その後の流れ

協議で離婚が成立しなかった場合や協議の内容に不服があった場合、協議での離婚は難しいとして離婚調停に移行するケースが多いです。ただ離婚調停は成立する場合もあれば不成立する場合もあり、それぞれの結果でその後どのようになっていくのかが異なります。
そこで今回は、離婚調停が成立した場合と不成立した場合について解説します。

離婚調停とは?

離婚調停とは、協議による夫婦の話し合いができなかったり話し合いが決裂してしまった場合に行う手続きのことを指しています。

特徴としては夫婦の離婚の話し合いに裁判所が介入するというところで、裁判官と調停員が間に入って離婚をするのかどうかの調停を行います。夫婦の離婚話に第三者から意見が入るため、協議ではなかなかまとまらなかった話をまとめやすい点がメリットです。

また夫婦が同時に調停を受けるのではなく交互に調停員や裁判官と話をするようになるので、夫婦それぞれの主張を冷静にまとめやすく、相違点について感情的ではなく理論的にまとめることができる点もポイントと言われています。

離婚調停が成立となる条件

離婚そのものには合意できていても、関連する様々な条件でなかなか合意が得られないというケースが多いと言われていますが、離婚や条件全てに夫婦が合意すれば調停成立と同時に離婚も成立します。ちなみにこの条件の場合は離婚届を提出する前から離婚が成立しているという特徴があり、役所に提出する届は報告的な役割を担っているようです。

ほかに調停の場で離婚届を書いた場合も離婚調停の成立条件として挙げられています。
この条件は調停そのものが成立していないケースも含まれていて、調停の場で離婚が成立しているわけではないので離婚届を役所に提出しないと離婚成立とはなりません。また離婚届用紙と離婚届の証人が必要となるので、調停の場で離婚届を記入する予定がある人は事前に用紙と承認を用意しておきます。

ほかにも離婚調停ですぐに離婚とはならなかったものの、別居したり同居して関係修復を図る場合も、条件に合意できていれば調停そのものは成立していると判断されるようです。

離婚調停が不成立となる条件

離婚調停が不成立となる条件としては、まず「離婚そのものや関連する条件にお互いに合意できなかった場合」があります。

調停の場では、離婚に対する意思や様々な条件をお互いに提示したり話し合う必要があるのですが、条件の内容によっては折り合いがつかない場合も少なくありません。ほかにも相手が離婚そのものに応じるつもりがないということもありますし、子供がいる場合には子供の親権や養育費、子供がいない場合でも慰謝料や財産分与などの条件で揉めてしまうということが多いようです。

その結果、裁判官や調停員がこれ以上話し合いをしても折り合いがつかない・平行線のままだと判断した際に離婚調停は不成立となって終了します。

それ以外には

  • 離婚調停そのものを相手が拒否して調停が続けられなくなった場合
  • 何らかの理由で申立人が調停を取り下げた場合
  • 離婚調停中にどちらかが何らかの理由で亡くなってしまった場合
  • 調停そのものが成立しない場合

なども不成立の条件です。

離婚調停が成立したら

離婚調停が成立した場合はそこで離婚手続きが全て完了するというわけではなく、離婚届の提出や離婚後に必要な手続きを自分たちで行う必要があります。これは調停で提示した条件に合意している場合も調停の場で離婚届を記入している場合も同じですが、離婚調停が成立している前者の場合は離婚届の証人や夫婦の署名と捺印が不要なので、届出義務書の署名と捺印のみで届出の提出は完了です。

必要な手続き

ちなみに、離婚後も婚姻時の姓を使い続けたい場合、離婚成立から3か月以内に手続きをしなければいけませんし、子供がいる場合には子供に関する手続きをしておく必要があります。ほかにも保険関係や本人の確認書類の変更など、通常の離婚成立時に行わなければいけない手続きを済ませることでようやく必要な対応が完了するのです。
場合によっては住んでいた家の処分や引っ越しなどの手続きも必要なので、調停離婚が成立した後は自分たちが何をしなければいけないのか把握した上で速やかに手続きなどを行っていくことが大切です。

離婚調停が不成立したら

離婚調停が不成立になったからと言って離婚することが不可能になったわけではありません。別の形で離婚を協議することが可能です。

一般的に離婚調停が不成立した場合には、裁判離婚に発展する場合が多いです。裁判離婚は弁護士などを仲介して相手に対して訴訟を起こし、裁判で離婚を成立させる方法になります。準備などが必要になるものの、裁判で離婚が成立すれば確実に離婚をすることができるというメリットがあります。ただし裁判離婚は有責配偶者からの申立ができない、法定離婚理由が必要になるなどの条件があるので注意が必要です。

他にも、協議離婚は離婚調停をした後に行うことも可能とされていて、改めて当事者同士で話し合って離婚に関する意思や条件をまとめていくという方法があります。ただしこの方法で離婚を成立させることは難しいと言われていて、どうしても調停員などの第三者を介入させたくないという希望があれば実施する程度のものとされています。

夫婦の離婚が望ましいと判断された場合には、裁判官が離婚を判断する裁判離婚と呼ばれるものがあります。ただこちらも裁判が確定してから2週間以内であれば不服申し立てをすることができるため、抗力としてはそこまで強いものではありません。

不成立した場合の不服の申立は可能?

残念ながら離婚調停の不成立に対して不服を申し立てることはできません。離婚調停が不成立となった場合、多くの人は裁判離婚に移行します。ただ人によっては裁判を起こすことで不利益を生じるという場合もあるので、裁判を避けて離婚を成立させたいと考えている人も少なくないようです。

再度離婚調停を申し立てても間を空けなかったり、状況が変わっていない状態で申立をしても意味がないと考えられています。このため離婚調停が不成立となった事実に不服がある場合は協議離婚を行うか、ある程度時間を空けてから再度申し立てをするなどの対応が必要です。

離婚調停は結果が出ても終わりではない

離婚調停を行った場合、離婚や付随する条件に合意できるのかどうかで成立または不成立が決まってきます。どちらの場合でも結果が出ればそこで全てが終わるというわけではなく、成立すれば離婚に関する手続き、不成立の場合は裁判や協議によるやり取りが必要となります。
このため離婚調停を検討している人は、成立または不成立した後のことも想定しながら動くことがおすすめです。

離婚調停、気になる費用や期間のあれこれ

離婚について夫婦で話し合いをしても、お互いに納得できない場合には、離婚調停という選択肢もあります。離婚調停とは、家庭裁判所で行う手続きのことです。

実際に離婚調停を家庭裁判所へ申し立てた場合、調停委員が中心となって離婚の問題を解決へと導きます。夫婦は第三者の意見を聞き入れつつ、お互いが納得できる妥協点を見つけ出すことになるのです。
離婚調停にかかる費用や期間について解説します。

離婚調停と調停委員の役割

離婚調停とは家庭裁判所が主導権を持って、夫婦の離婚を解決へ導く手段です。実際には調停委員という第三者的なポストが設定されます。調停委員は客観的な視点のもと、夫婦に対してアドバイスをしていくのです。そのアドバイスによって、夫婦それぞれが納得できる解決案を探ることになります。

調停委員に選ばれる人とは

一般的には男女一人ずつ、ふたりの人物が選出されます。職業に決まりはありませんが、ある程度の社会的地位があり、経験や知識が豊富な人物になる傾向があります。夫婦の中心に立つ調停委員は、公平な思考を持ち、それぞれの意見に耳を傾けるでしょう。そのうえで、適切な解決策や助言をします。

また途中で結論が出るなどして、調停委員の存在意義が無くなった場合には、離婚調停の申し立てを取り下げることができます。

裁判より先に離婚調停が原則

離婚を望む人のなかには、一刻も早く離婚を成立させたいという人もいるでしょう。その場合、裁判で決着を付けるほうが早く済むと考えてしまいがちです。しかし調停をしないまま、いきなり裁判を起こすことは難しいでしょう。理由として、離婚問題とは家庭内で起きた問題であり、夫婦間の話し合いを持って解決するべきだと考えられていることが挙げられます。そのため、まずは離婚調停を起こし、原則として裁判は調停の後にしなければなりません。

ただし夫婦の一方が行方不明である場合、離婚調停を行うことが不可能なので、最初から裁判を起こすこともできます。一方が話し合いにまともに取り合わない場合には、離婚調停を申し立てることが一般的とされています。

離婚調停の原則は、話し合いによる解決案の模索です。そのため、話し合いに応じない態度をとっている側に対しては、調停委員が話し合いに応じるよう説得します。
このような措置を講じたにもかかわらず、話し合いに応じない場合、離婚調停は不成立になるでしょう。この段階になって、やっと裁判を起こすことができるのです。

調停調書の効力

議論で決まったことは調停調書に記録され、それらは裁判決定と同じ効力があります。後になって約束を破った場合でも、強制的に執行されるでしょう。

離婚調停では原則として、調停委員が仲介役として夫婦の間に立ち、意見のすり合わせを行います。大まかな議論としては離婚をするかしないかということですが、最終結論に至るまで、子供がいる場合の親権、養育費、慰謝料、財産分与などが議題となります。

調停中、夫婦が顔を合わせる頻度

離婚調停が行われている間、夫婦が顔を合わせることは、ほとんどありません。話し合いの内容は、調停委員が橋渡しをしてやり取りされます。

しかし離婚調停の最初と最後には、原則として夫婦が顔を合わせることになるでしょう。どうしても顔を合わせたくない場合、その理由によっては顔を合わせないで済むこともあります。例えば離婚の原因が家庭内暴力にある場合など、考慮してもらえる可能性があるのです。

離婚調停の流れと期間

まず夫婦間で離婚について話し合うことからはじまります。話し合いで結論が出ない場合、夫婦の一方が家庭裁判所に離婚調停の申し立てを行います。

調停申し立てに必要な書類は、申立書や夫婦の戸籍全部事項証明書などで、ケースに応じて増えることがあります。また申立ての費用として1200円分の収入印紙が必要です。申立書はだれでも書くことができます。

調停申し立てを行ってから約1カ月後、初回の話し合いの場が設定されます。日時は裁判所によって指定され、夫婦それぞれに対して通知されるでしょう。離婚調停の話し合いは、裁判所の休みが土日祝であるため、平日に実施されます。スケジュールが合わせられないときは、日時の変更を届ける必要があるので覚えておきましょう。

1回の話し合いは1~2時間程度。約1カ月に1回を目安に、数回にわたって話し合いの場が設定されます。
夫婦が合意できれば調停成立となり、調停調書を作成して、調停離婚が成立合意できない場合は調停不成立となります。その場合、裁判所による審判が下されることもありますが、裁判へと引き継がれることもあるでしょう。

離婚調停の費用

弁護士に依頼した場合

弁護士に離婚調停を依頼した場合、70万円から100万円程度の費用がかかると考えて良いでしょう。まず相談費用は1万円程度が相場となっています。しかし無料で相談できる弁護士事務所も多くあるので、事前に調べておくと良いでしょう。

着手金の相場は、30万円以上が一般的です。弁護士へ正式に依頼した際にかかる費用なので、相談だけの場合はかかりません。成功報酬と言われる報奨金も30万円以上が一般的でしょう。さらに経済的利益の10%程度が上乗せになることもあります。これは離婚調停で争っている内容によって異なるので一概に断定することはできません。

自力で行う場合

自分で行う場合、離婚調停の費用は1万円以下となる場合が多いといわれています。必要な費用は、離婚に関してのみの調停であれば、下記の合計金額である2700円を目安としてください。

  • 収入印紙代金1200円―夫婦関係等調整調停申立書の申請
  • 戸籍謄本(全部事項証明書)の取得費用450円
  • 切手代800円程度
  • 住民票1通分250円

しかし状況によっては、慰謝料や養育費、財産分与などに関する申し立ても行う必要があります。その場合、追加する申立書ごとに、下記のような収入印紙の代金が加算されます。

  • 婚姻費用分担請求では1200円
  • 財産分与請求では1200円
  • 慰謝料請求では1200円
  • 養育費請求では子供一人に付き1200円

申立の前に離婚調停の基本を理解しよう

離婚調停を申し立てた場合、約1カ月に1度の割合で話し合いをすることになるでしょう。例えば調停を終えるまでに6回の話し合いが行われた場合、その期間は半年以上となります。

離婚調停の費用について、個人で申し立てを行う場合は1万円以下になるケースが多いですが、弁護士に依頼する費用は高額になる場合があります。離婚調停にかかる基本的な期間や費用について理解した上で、申し立てを行うようにしましょう。

離婚調停における親権と養育費。決め方や金額、トラブル

離婚をするにあたって、夫婦間の話し合いだけで済めば一番良いのですが、どうしても条件が折り合わないとか、感情的な理由などで難しいケースがあります。そのような場合に裁判所の助けを借りて離婚の手続きを進める方法があります。これを離婚調停と言います。今回の記事では、離婚調停における子供に関わる部分、親権・養育費について解説していきます。

親権と養育費とは

まず親権と養育費の目的について考える必要があります。親側の視点から見がちですが、そもそも親権と養育費とは子供の権利を守るためにあるのです。
親権は、法律的には

  • 「身上監護権」―未成年の子供が成年になるまで世話や教育をする権利
  • 「財産管理権」―財産管理や法律行為の代理を行う権利

の二つからなります。

離婚により、親権を共同で行使する事は出来なくなるので、離婚成立前にどちらの親が親権者になるか決めなければなりません。養育費は、子供が成長する為に必要な費用です。生活費、教育費など、あらゆる費用が対象になります。養育費は子供の権利であり、その支払いは親の義務です。この為、親権を持たない親でも支払わなければなりません

親権の決め方

親権者を決める基準には様々な要素がありますが、第一に考えられるべきは「その親権者で子供が幸せになれるかどうか」になります。離婚前にその子供を監護・養育していた親が優先的に親権者になります。これを基本にして、両親のどちらが親権者に相応しいか判断されます。
親側の基準としては、まず親本人の精神状態、監護能力の有無、家庭や住居等の環境、監護を補助してくれる人がいるか、子供に愛情を持っているか、育てられるだけの経済力があるか、などが挙げられます。一言でいうと、ちゃんと子供が育てられる状態なのか、が基準という訳です。
また、子供の年齢も親権者を決める要素になります。

  • 0~10歳
  • 生活全般の面倒をみる必要があるので、母親が親権者になるケースが多い。

  • 10~15歳
  • 成長状態によっては子供の意思を尊重する。

  • 15~19歳
  • 家庭裁判所が子供の意見を聞かなければならない。

20歳になればもちろん親権者の指定は不要になります。調停によって決まらなければ、あらためて家庭裁判所に訴えを起こして、裁判の結果、親権者を決定する事になります。

親権者と監護者

実は親権者と、子供と一緒に暮らす親が一致しない場合があります。上述の通り、親権は「身上監護権」「財産管理権」の2つの権利から構成されているのですが、この内の身上監護権を取り出して、親権者とは別の親が行使する事が出来るのです。これを監護者と言います。

親権者と監護者は、通常、同一人が望ましいとされていますが、親権者が子供の面倒を見られない事情がある場合は、例外になります。重要なのは、子供がきちんと面倒をみてくれる親の元で成長出来るかどうかという点です。親権者は離婚の成立前にかならず決めなければなりませんが、監護者は離婚成立後に決める事ができます。ですので、ひとまず親権者を決めてしまうというやり方も可能です。

親権が原因で協議離婚も調停離婚も成立しないという場合、裁判で親権者を決定する事になりますが、裁判は時間がかかります。決定までの間、子供を不安定な状態にしてしまうより、親権と身上監護権を別に考えて、早期解決を目指す事が出来ます。

例えば「財産管理権はどうでも良くて、とにかく子供と一緒にいたい」という場合は、親権は相手方にゆずって、身上監護権だけもらうというやり方です。ただし、一度決めた親権者は、よほどの事情が無ければ変更出来ない、という事は知っておくべきです。一方で監護者は夫婦の同意さえあれば変更出来ます

養育費の決め方

養育費は、親と同程度の生活水準を子供に保証するために支払いが義務づけられています。親の経済力や生活水準によって金額が決まるので一概にいくら、と言えないのが実情です。

それでは困るので、現在では「養育費算定表」を使って、目安を算出するのが一般的です。この養育費算定表の「義務者の年収」と「権利者の年収」、それに子供の人数と年齢から、目安の金額を算出します。

例えば「義務者の年収が500万円、権利者の年収が150万円、0~14歳の子供が1人」というようなケースでは4~6万円が目安の金額になる、という感じです。養育費算定表は東京家庭裁判所のホームページからダウンロード出来ます。これはあくまで目安ですので、実際には必要経費や分担額などを合わせて算出する必要があるでしょう。

養育費の期間と支払い方法

養育費の金額については書きましたが、同様に決めなければならない事があります。いつからいつまで支払うのかという期間と、どうやって支払うのかという支払い方法についてです。いつまで、については通常、社会人として自立するまでとなっていますが、明確には決まっていません。高校を卒業するまでだったり、成年になるまでだったり、まちまちです。

これらは支払い義務のある親の経済力との兼ね合いもあるので、総合的に考える必要があります。支払い方法については、月払いが一般的ですが、一時払いやお金が必要になる事があったら、という感じでこちらもケースによります。

いずれにせよ、手渡しなどは避けて、子供名義の口座に振り込んでもらうのが良いでしょう。払った払わないなどでもめる事もありませんし、実際に会って受け渡しをする事が危険な場合もあります。

養育費の金額の変更

養育費については、事情の変化によって後から金額を変更する事が可能です。支払義務のある親の給料が下がってしまったので少し減らして欲しいとか、逆に子供の教育費が想定よりもかかるから増額して欲しいなど、理由は様々です。

同様に、離婚の際に「養育費はいらない」と言っていたとしても、後から要求する事は可能です。普通の約束事でしたら「お前、あの時いらないって言ったじゃないか」となる所ですが、これは養育費です。繰り返しますが、養育費は子供の権利で支払いは親の義務です。したがって以前に親権者の親がどう言っていようと、必要になったら要求する事は出来ます。

トラブル:養育費の支払いがされない

養育費のトラブルで最も多いのが、支払いがされない場合です。離婚調停では裁判所が間に入っていますので、当然それによって決定された養育費については支払いの義務があります。督促しても支払われなければ、家庭裁判所に「履行勧告・履行命令」を出すよう申し込む事が出来ます。

履行勧告は裁判所が決めた事を守らせるための手続きです。ただし、あくまでも勧告なので強制力はありません。一方、履行命令は決めた事に従わない場合、10万円の過料を科する事が出来ます。これでも支払いがされない場合は、最終的に「強制執行」が行われます。支払い義務のある親の私財を差し押さえて、支払いを実行させます。

まとめ

ここまで、離婚調停での親権や養育費の決め方、そしてその周辺の事情、問題点について解説しました。親権と養育費については、弱い立場の子供を守る制度である事がよく分かったのではないでしょうか。離婚の際、最も被害を受けるのは子供です。離婚は親の都合ですから、できるだけ早く解決して子供との安定した生活を取り戻すべきですね。

離婚調停とは?よく分かる申し立ての基本

調停離婚は、正式名称を「夫婦関係調停調整」といいます。夫婦だけで離婚の合意ができない場合、第三者に入ってもらい、様々な条件などを話し合い、離婚を成立させる手続きのことです。この場合の第三者とは、家庭裁判所になります。

調停離婚を望んだ場合に必要な手続きや費用は、どのようになっているのでしょうか。順を追って見てみましょう。

事前準備

調停離婚を行うには、家庭裁判所への申し立てが必要です。しかしその前に、しっかりと準備をしておきましょう。
まずは、管轄の裁判所がどこになるかを確認します。調停申立書は全国どの裁判所でも共通ですが、付属書類の書式は裁判所によって異なるためです。
次に、弁護士に依頼するかどうかについてです。プロの力を借りるのは得策ですが、その分費用がかかりますので、よく考えましょう。
財産面での準備も必要です。年金分割請求をするかどうか検討しておきましょう。婚姻期間中の厚生年金は割合を決めて分割することができ、調停離婚で求めることが可能です。ただし、納税状態などによっては該当しないケースもありますので、自分と相手の年金状態について、調べておくと良いでしょう。
最後に、婚姻費用の分担請求です。申立側の収入が少ない場合など、離婚成立までの間の生活費(婚姻費用)を相手に請求することができます。離婚が成立するまでは、児童扶養手当や医療費免除の制度の対象外となりますので、専業主婦(夫)の方には大切な点です。

申し立てに必要な書類

準備が整ったら、申し立てを行います。その時に必要な書類について解説していきます。

  • 夫婦関係調整調停申立書
    これは裁判所のホームページからもダウンロードすることができます。自分が希望する離婚条件などを書き込みます。具体的には親権、財産分与、慰謝料額などについてです。一件につき1,200円の収入印紙と郵送料がかかります。
  • 申立人の戸籍謄本、印鑑、離婚相手の戸籍謄本
    また、年金分割に該当する方はその情報通知書を、婚姻費用分担請求をする方は、婚姻費用分担請求調停の申立書も忘れてはいけません。
  • 付属書類
    例えば離婚調停を申し立てるに至った経緯を詳しく伝える「事情説明書」や、離婚調停を進める上で問題が起きないように、相手方の事を記入する「進行に関する照会回答書」などです。必要な場合は、これらも提出します。
    基本的に、夫婦関係調整調停申立書は相手にも送付されますが、付属書類は送付されません。相手に知られず夫婦の詳しい事情を説明したい場合は、付属書類に記載するのが良いでしょう

第一回目の調停

申立書を提出すると、基本は約2週間ほどで家庭裁判所から第一回調停日が通知されます。調停日、担当裁判官、調停委員は裁判所が決めます。調停委員とは、家庭裁判所から任命された民間人で、「有識者」と呼ばれる方が担当しています。調停離婚では基本的に、男女1名ずつの調停委員がつきます。

通知は普通郵便で送られてきますので、見落とさないように注意しましょう。この時点では裁判官や調停委員の名前はわかりません。もし、指定された日に外せない用事がある場合は、すぐに裁判所へ電話などで相談しましょう

調停日当日には下記のものが必要となります。

  • 期日通知書
  • 印鑑(シャチハタは使えません)
  • 身分証明書(免許証や保険証など)

また他にあると便利なものは下記のものです。

  • 自身が提出した書類の写しやメモ帳
  • 電卓(財産分与等の計算のため)
  • 銀行口座番号のメモ

当日はまず、調停手続きの説明がなされますが、それは夫婦で一緒に聞きます。しかし調停を夫婦同時に行うことはありません。調停開始を待つ待合室も別々です。
調停でまず呼び出されるのは、申立人です。30分交代で裁判官と調停委員に話を聞いてもらいます。この時によく聞かれるのは、離婚決意のわけ、どのような結婚生活だったか、復縁の可能性、金銭面や親権などです。その後また30分ずつ交代で調停委員からの質問に答えます。
ここでまとまらない場合は、二回目の調停日が設定されます。一般的に調停離婚が1度で終わることはまずなく、大抵2度目が設定されます。

第二回目以降の調停

調停は夫婦間の合意がなされると終了します。つまり合意がなされるまで終わらないということです。
第二回目以降も、第一回目とほぼ一緒の流れと時間配分で進んでいきます。最初の時に伝えきれなかったことがあれば、それを述べられるように準備を重ねておきましょう。

離婚まで何回調停を行うかは人それぞれですが、やはり金銭や子供が絡むと長引く傾向にあります平均的な期間は半年から1年と言われています。

調停成立後の流れ

裁判官によって合意内容が読み上げられ、その内容を夫婦ふたりで確認します。全て口頭で行われるため、内容に間違いがないか、しっかりと聞いて確認しましょう。あとから修正はできないので、注意が必要です。

調停成立後には調停調書が作られ、裁判所に保管されます。そして当事者たちにも渡されます。裁判所へ取りに行くか、郵送で受け取ります。調停離婚で合意した場合、離婚届は調停成立日から10日以内に提出しなければいけません。期日を過ぎるとその状況によっては、「過料」という金銭的な制裁を受けることもありますので、気をつけたいところです。

そして調停離婚の場合は、夫婦二人と証人二人の署名捺印は必要ありませんが、「調停調書省略謄本」が必要となります。これは離婚手続き用に財産分与や慰謝料の記述を除いた調停調書です。調停成立時に申請しておくと便利です。

念のためにとっておきたい書類

調停調書正本

離婚は「調停調書省略謄本」があれば可能ですが、離婚後に相手が合意内容を守るかどうかの保証にはなりません。その際には強制執行手続きを選ぶ方もいるでしょう。その時に必要なのが「調停調書正本」です。念のために取得しておくのも良いでしょう。

調停調書省略謄本

年金分割をした場合には、年金に関わる内容のみを記した「調停調書省略謄本」が必要となります。せっかく調停で年金分割を決定しても、年金事務所あるいは共済組合で手続きをしないと、意味がありません。気をつけたいところです。

離婚しない場合

調停離婚の正式名称が「夫婦関係調整調停」であるように、実際には離婚しないケースもあります。その際は婚姻を続ける条件の合意で終了となります。別居を選ぶ場合もあれば、同居をするが条件をつける(借金をしないなど)こともあります。

また、合意がどうしても得られない場合は、不成立という形で終了を迎えます。自分の決断や相手の希望により申立を取り下げたり、裁判官や調停委員によって調停の見込みがないと判断されたり、相手が死亡した場合などです。

調停離婚にかかる費用

最後に、費用がいくらかかるかを確認しておきましょう。これは弁護士を立てるかどうかで、違ってきます。
全てを自力でやるなら、全てを合計しても、10,000円はいかないケースが多いです。離婚調停申立手数料として1,200円、裁判所への郵送料が約800円かかります。他には必要書類(戸籍謄本、住民票、所得証明書等)の取得代や、コピー代、裁判所まで行く交通費なども必要です。戸籍謄本は450円、住民票は市町村で異なります。

弁護士費用は事務所によって異なりますが、平均額は約60万円という情報があります。複数の弁護士事務所をあたり、事前に比較検討しておくのが良いでしょう。

それぞれのメリット、デメリットを踏まえ冷静に検討したいところです。

調停離婚は、新しい始まり

いかがでしたでしょうか。
調停離婚の手続きを進めるのは、楽しいことではありません。申し立てもそうですが、条件を考えたり決めるのは、時として痛みを伴うことでしょう。しかしその痛みは、人生の舵を握り新しい選択を行った勇気の印でもあります。事前にしっかり知識をつければ、納得のいく結果を勝ち得ることが可能です。そして次の一歩を、晴れやかな笑顔で歩いていくことができるでしょう。

知っておくべき4つの離婚の種類

離婚と一口に言ってもさまざまな種類の離婚があります。話し合いによる離婚や第三者を交えての離婚などがありますが、それぞれどのような形の離婚なのかわからないという人もいるでしょう。今回は、離婚にはどのような種類があるのか、またそれぞれの特徴について、詳しく解説していきます。

離婚の種類は4つ

婚姻関係にある夫婦が、その関係を解消する離婚ですが、4つの種類にわけられています。

  • 協議離婚
  • 調停離婚
  • 審判離婚
  • 裁判離婚

それぞれどんな特徴があるのか詳しく見ていきましょう。

協議離婚とは

協議離婚は夫婦が話し合って離婚を決めることで、お互いの同意のもとで離婚届に判を押すことになります。日本での離婚でもっとも多いのがこの協議離婚だとされており、約90%程度は協議離婚によって別れていると言われています。(参照:離婚に関する統計 – 厚生労働省

夫婦が話し合って離婚をすることになるので、法的に認められるような離婚事由や家庭裁判所などの手続きが必要ありません。そのため、お互いに同意さえあれば比較的簡単に離婚することができるでしょう。離婚届さえ提出すれば離婚が成立するという手軽さから、一時の感情で離婚届に判を押して提出してしまうという人も珍しくはありませんが、そのような場合には後悔することもあるので、冷静になって話し合いをする必要があります。

また、離婚届を出す前にあらかじめ、財産分与や子供がいるのなら親権のことなどについて話し合いをしておく必要があるでしょう。条件が合意したら「離婚協議書」を作成して、財産分与、親権、慰謝料などのことについて記載しておくと後から揉めた場合に役立ちます。離婚協議書は公正証書で作成しておくのが望ましいとされていますので、協議離婚を考えている場合には覚えておいてください。

調停離婚とは

協議離婚の次に多い離婚の方法です。調停離婚は夫婦間で話し合いをしてもまとまらないといった場合に家庭裁判所に離婚調停を申し立てることで、行うことができます。日本では、離婚で訴訟を起こす前に必ず離婚調停を行わなければいけないと決まっているため、裁判などを考えている場合でも、離婚調停を経なければいけません。

離婚調停が協議離婚と違うのは、調停委員という第三者を交えて話し合いをすることです。また、一般的には調停委員が当事者を別々に個室に呼んで、それぞれの言い分や条件、気持ちなどを聞くという方式なので、当事者同士で話し合いをすることはありません。お互いに顔を合わせずに話し合いが進むため、協議離婚に比べて冷静に話し合えるという特徴があるのです。結果双方が合意すれば離婚が成立しますが、合意がない場合には離婚することはできません。離婚調停が決裂した場合には、裁判離婚に発展することもあります。

調停離婚は弁護士をつけずに自分で行うこともできますが、子供の親権や養育費、慰謝料や財産分与などについて、自分一人で調停委員に説明することは難しいことです。少しでも有利に離婚調停を進めたいなら、弁護士に依頼して離婚調停に同席してもらうようにするといいでしょう。

審判離婚とは

離婚の中でも珍しい方法で、年間でも100件ほどしか起こらないと言われています。審判離婚とは、家庭裁判所が離婚調停が成立する見込みはないけれども、離婚させることが相当と考えた場合に離婚を認める審判を下すことを言います。非常に稀なケースなので、審判離婚を経験する人はほとんどいないでしょう。

離婚審判が下されるケースとしては、離婚について実質的に合意がなされているにもかかわらず、当事者の一方が入院や入獄などの理由で離婚調停に出頭できない事情がある場合に限られます。このような場合、離婚調停は成立しませんが離婚審判が下ることによって、離婚をすることができるようになるのです。ただし、離婚審判が下っても、当事者が離婚審判の告知をされてから2週間以内に異議申し立てすれば離婚審判は効力を失ってしまいます

裁判離婚とは

離婚調停が成立しなかったけれども離婚したい場合に行われる離婚の方法で、家庭裁判所に離婚訴訟を起こして、離婚を求めることになるでしょう。裁判離婚の場合は、協議離婚や調停離婚と違って、民法で定められている離婚の原因が必要になります。そのため、離婚したいと訴えた側は、法で定められている離婚事由にあたるような出来事があったことを主張・立証しなければいけないので、ほかの離婚方法に比べて難易度が高いのが特徴です。
民法で定められている離婚原因としては、5つあります。

  1. 相手方に不貞行為があり、肉体関係があった場合。
    基本的には肉体関係がなければ離婚事由としては認められませんので、ホテルに入っていくのを見た、性行為があったことが明確になるメールや写真があるといったことでなければ認められないでしょう。
  2. 悪意の遺棄があった場合
    悪意の遺棄とは、配偶者が家出して帰ってこない、家から追い出された、生活費を入れてくれないなどの行為が当たります。
  3. 配偶者の生死が3年以上明らかでない場合
    失踪して生きているかわからない状態が3年以上続いているという場合は、離婚事由として認められるでしょう。
  4. 強度の精神病にかかり回復の見込みがない場合。
    離婚事由として扱われます。夫婦のつながりは精神的なものですから、精神病によってこれがすべて白紙に戻ってしまい、しかも回復の見込みがないという場合に婚姻関係を継続させるのは酷だということから離婚原因として認められるのです。回復の見込みがあるかどうかは、精神科医の診断をもとにして裁判所で判断されます。
  5. そのほかに婚姻を継続しがたい重大な事由がある場合
    この離婚原因は比較的幅広いのが特徴で、長期の別居、DVやモラハラ、過度の浪費、犯罪行為による服役、過度な宗教活動やアルコール・薬物依存などが当たります。これらの理由があれば必ず離婚できるというわけではなく、裁判所側で離婚を認める判決が出れば離婚が認められることになります。
    裁判離婚も調停離婚と同じく弁護士をつけずに行うことはできますが、証拠を集めたり書面を作成したりということは素人には難しいことなので、裁判離婚をするのなら弁護士に依頼して手助けしてもらった方がスムーズに進むでしょう。

最適な方法を選ぼう

このように、離婚には4つの種類があります。それぞれに特徴が違いますので、離婚を考えている場合には自分にとって最適な方法を選んでください。離婚をする際に大切なのは、一時の感情に流されずに、冷静な思考を保つことです。離婚する理由やこれからの生活などもしっかりと考えて、決断するようにしましょう。

離婚を考えたら知っておこう、離婚調停の流れ

離婚を決意しても、夫婦間で合意出来なかったり、相互に離婚することに合意出来たとしても、子どもの親権や養育費、財産分与や慰謝料などで折り合いがつかず、前に進まなくなってしまうこともあります。

離婚に際して取れる手段は、当人同士だけで進める方法から最終的には裁判で決める方法まで何段階かあります。離婚はハードルが高いと思ったら、まずどのような流れがあるか知るところから始めていきましょう。

離婚調停とは−裁判所で行う話し合い

裁判所を介さない当人同士の話し合いだけで進める離婚は、協議離婚と言われます。当人同士だけでうまく進められればいいのですが、子どもやお金が関係してくると離婚手続きを進めることが難しくなってくることも少なくありません。離婚協議で話がまとまらない場合は、家庭裁判所を活用する方法があり、「離婚調停」がそれに当たります。

離婚調停に至る主な原因は、未成年の子どもの親権者の決定、財産分与、不倫や浮気による不貞によるもので、感情的になってしまい離婚協議が進められなかったり、慰謝料などの金額を決定する上で相場がわからなかったり、どちらかが離婚したくなかったりする場合も理由になるようです。

「離婚調停」はそうした離婚協議ではまとめられなかった話し合いを、裁判官や調停委員という第三者に立ち会ってもらって裁判所で行う話し合いの方法です。

裁判所を利用すると聞いただけで気後れしてしまうかもしれませんが、事前にどのような手続きや流れがあるか知っておけば、万が一協議がまとまらなかった場合の次の手段として選択肢を持つことができ、心に余裕が持てるかもしれません。

離婚調停についての準備や流れ、手続き、費用、離婚調停の後のことなどについて、押さえておきましょう。

離婚手段の種類と段階

離婚の種類には、前述の離婚協議、離婚調停のほか、離婚審判、離婚裁判といったものがあります。

離婚協議

裁判所を介さない当事者同士の合意形成を元にする離婚。

離婚調停

場所を裁判所に移し、裁判官や調停委員、そして必要に応じて弁護士が関わって行う話し合って合意形成する離婚の形式。

離婚審判

稀ですが、離婚調停で概ね合意形成が出来ているにも関わらず、当事者の一方の投獄や入院などが理由で離婚調停の成立が困難になった場合に、裁判所の審判のもと可能となる離婚。

離婚裁判

その名の通り訴訟を通して行う離婚で、事前に離婚調停を試みていた事実があることが前提条件です。

相手方配偶者に不倫や浮気などの不貞行為があったこと、家出や家からの追い出し、生活費を家計に入れないなどの悪意のある遺棄、生死が3年以上わからない、強度の精神病にかかって回復の見込みがないなどが原因となることが必要です。裁判の行先によって裁判による離婚は和解離婚、認諾離婚、判決離婚の3つに結実します。

離婚調停は裁判所を活用した離婚方法ですが裁判ではなく、あくまで裁判所で第三者が仲立ちをしながら進める話し合いの離婚の方法です。

夫婦で顔を合わせない離婚調停

離婚調停は、話し合いの離婚の方法ですが、当人同士は顔を合わせない仕組みとなっています。

裁判官と調停委員は夫婦の間に立ち、片方約30分ずつ裁判官と調停委員に面会して話をまとめていく流れです。片方が調停に入っている間は、もう片方は待合室で待機します。このように夫婦が直接顔を合わせない形となっていますが、更に弁護士を立てることが出来ます。

調停離婚のおおよそ半数は弁護士をつけることなく進められますが、申し立て側が弁護士を立てるケースは約4割、双方に弁護士がついている場合は2割ほどになっています。

離婚調停の事前準備

離婚調停は離婚協議で話がまとまらなかったことが前提となりますが、様々な理由で離婚協議に入ることさえ出来なかった場合も考えられるため、最初から離婚調停に入ることも認められています。

争点は不貞に対する慰謝料や財産分与、子どもの親権や養育費などになることが多いですが、事前に協議があった場合はその流れを押さえておくこと、また希望がある場合はその条件をまとめておくことが最初の準備です。慰謝料を求める場合には、その不貞についての証拠を集めておくことが必要とされます。ただし離婚調停を始めるに当たっては、必ずしも動機は必要とされません。

また相手の財産状況や、離婚後の住居や仕事、子どもを預ける必要があればその場所やその候補もみつけておくことができればより安心です。

必要書類と費用

申し立ての際に必要な書類としては、下記のものがあります。

  • 夫婦関係調整調停申立書
  • 申立人の「戸籍謄本」と「印鑑」
  • 相手の「戸籍謄本」
  • 年金分割が該当する場合には年金の通
  • 知書

費用は基本として、下記のものが必要です。

  • 収入印紙代(=1,200円)
  • 郵便切手代(=800円)
  • 戸籍謄本(全部事項証明書)取得費用(=450円)
  • 住民票取得費用(=250円)

また必要に応じ、下記のような費用がかかります。

  • 婚姻費用分担請求
  • 財産分与請求
  • 慰謝料請求
  • 養育費請求

これらには各1件毎に1,200円(「養育費請求」については子供一人につき)必要となります。弁護士を利用される場合は別途弁護士費用がかかります。

離婚調停の申立から手続きまで

家庭裁判所に申し立てを行うと、家庭裁判所から期日調整についての連絡が入ります。第1回調停期日が決定されると、家庭裁判所から夫婦それぞれに記事通知書(呼出状)が送られます。ここまで申し立ての期日から約2週間。

第一回目の調停日まで約2週間ある頃合いですので、申し立てから第1回目調停期日までおおよそ1カ月かかるとみると良いでしょう。ただし都市圏を主に1カ月半〜2カ月かかる場合もあるようです。

調停期日

当日持参するもの

「期日通知書」「印鑑」「身分証明書」の3点に加え、メモ帳や筆記具も持参すると良いでしょう。「期日通知書」には注意事項が書かれているので、一読しておくとよいでしょう。

もし調停期日に家庭裁判所に赴けなくなった場合は、担当裁判官へ連絡します。家庭裁判所が申立人に変わって相手側に延期の連絡をします。

裁判所での当日の流れ

初日裁判所ではまず申立人から呼び出されて調停室に入って調停がスタートします。裁判官1名と調停委員2名を面前に

  • 理由や現状
  • 復縁の可能性
  • 財産分与や慰謝料
  • 親権
  • 今後の生活の基盤

などについての確認作業が行われ、一旦約30分で申立人の番が終わります。相手側の番がそれに続きます。

1回の調停ではもう30分ずつ、計2回調停作業が行われますが、調停の結果離婚が成立しない場合は、また約1カ月後に期日が設定される第2回目、更には第3回目と続いていきます。調停期日1回あたりの所要時間は2〜3時間と捉えておけば良いでしょう。

離婚調停の終わり

離婚調停は、夫婦相互に合意に至り成立した場合か、裁判官と調停委員に不成立とみなされた場合に終了します。

成立の場合

成立した場合は、家庭裁判所により調停調書が作成されます。郵送の場合は成立から1〜2週間で調停調書が送られてきます。ただし、離婚届の提出期限が調停成立から10日以内と定められているため、郵送を求めず裁判所へ受け取りに行くことが多いようです。提出期限を過ぎた場合は5万円以下の過料を課される可能性が出てきます。

不成立の場合

不成立となるケースとしては、

  • 裁判官と調停委員に「成立の見込みがない」と判断された場合
  • 「理由のない欠席などで調停が適切でない」と判断された場合
  • 相手が不成立を求めた場合
  • 相手が調停中に死亡した場合
  • 申立人が取り下げた場合

などが挙げられます。離婚調停不成立後、離婚手続きを進める必要がある場合には、離婚裁判へ進むことになります。

離婚調停には周到なご準備を

離婚調停を長引かせたいと考える人はほとんどいないでしょう。しかし、調停離婚には概ね3カ月〜1年かかっているのが実態のようです。この間この離婚調停のためにかかる時間や労力、また心労などかかるストレスも多いことでしょう。とはいえ養育費や財産分与の問題は簡単に済ませることも出来ませんので、事前に周到に準備をして臨みたいところですね。